F a i r y  B l u e  A m b e r  and  R a i n b o w  A m b e r

幻の青色琥珀, ブルーアンバー

幻の虹色琥珀,レインボー・アンバー

 

琥珀(こはく) 4064 数千万年の気が遠くなるような時間を超えて来た松柏類の樹脂の化石です。 英語でアンバーAmberと呼びます。

 

古来より琥珀は、その輝きと美しい色合い故に太陽の石、人魚の涙と呼ばれて愛されてきました。  西欧では10年目を琥珀婚とし、11月の誕生石でもあります。  琥珀はオーガニック・ジュエリー(有機質の宝石)と呼ばれる様に植物性有機物質ですから、濃い塩水に浮きます。  天然の宝飾品としては最も軽いものの一つ言えますので、余り重さを感じさせないことも優れた特徴ではないかと思われます。  夏は肌に涼しい優しさ、冬は暖かみを感じさせてくれるソフトな感触、そして軽くて豊かな量感と魅惑的な輝きは、一度身に付けたら手放せない魅力を秘めています。

 

琥珀の色彩とその表情は千差万別ですから一つとして同じものはこの世に存在しません。 なかでも、幻の琥珀として、以前より注目されているのが、海のような神秘的な輝きを放つドミニカ青色琥珀(ブルーアンバー)です。ブルーアンバーは、つい十数年前発見された新しい琥珀です。 良く知られているロシア産の琥珀とは異なり、世界でたった一個所、南国カリブ海のドミニカ共和国でのみ産出される貴重な琥珀です。

 

ブルーアンバーは黒い布などの上で太陽光線にかざすとそれまで茶色に見えていたものが、突然、胸が踊る様な素晴らしい青色の蛍光色を発し輝き始めます。 自然の太陽光線と同じ分光分布(スペクトラム)を持つ宝石鑑定用の人工太陽灯や街路の夜間照明用の水銀灯は勿論、青のスペクトルを多く放出するLEDや蛍光灯の光でも少しは青く輝きます。 更に、紫外線のブラックライトを当てると、トルコ石に似た目の覚めるような明るい青緑色を呈します。  しかしながら、白熱電球では青の光を殆ど出しませんので、青く光らないで、普通の茶黄色に見える不思議な琥珀です。

 

ドミニカでは琥珀資源の保存のため機械掘りは禁止されており、人力に頼らねばなりません。 琥珀が眠っている地層までスコップとツルハシで横に坑道を掘ったり、ピットと言う深い縦穴を掘って採掘しています。  現在、ブルーアンバーの産出量は一週間に僅か2〜3Kg、この中で良質のものは1Kg程度で、 最高級品のネイビーブルーアンバーは数百グラムのみと言われております。  この様にブルーアンバーの産出は限定されているため大変に希少価値があります。

 

ブルーアンバーがなぜ青く輝くのか、その仕組みは未だ明らかではありません。 その中に銅等の不純物が包含されていて、そのイオンの色ではないか、また原子内の電子の状態に多少の不整が起こっているために特定の波長の光が吸収されて色が見えてくる等とも諸説がありますが定かではありません。 ブルーアンバーを研磨していますと、温泉の硫化水素の匂いがしますので、火山活動と何らかの関係があったものと思われます。

 

メキシコの赤琥珀(レッドアンバー)は黒に近い赤色から透明で淡い赤色まで色々あります。 昔イタリアのシシリー島で採れた赤琥珀(現在、枯渇し採れません。)に似ています。  虹色琥珀(レインボーアンバー)は数年前、メキシコの赤琥珀を研磨中に、偶然、発見した希少な真紅の琥珀です。白熱電球や蛍光灯の下でも赤色をしていますが、太陽光線や道路端の水銀灯或いは今流行のLEDの光で部分的に素晴しい緑色や青色の蛍光色を帯びて輝きます。  元々は紅い琥珀ですが、黒い布などの上で太陽光線に当てますと、ある時はブルー、またある時は、グリーン、イエローと、様々な彩りを持つことから、特に青や緑の輝きが際立って良いものを虹色琥珀(レインボーアンバー)と私が名付けました。 赤琥珀10個の内1個程しか出て来ませんので希少性が高く高価格になります。メキシコ琥珀も、ドミニカ琥珀と同様、全て天然のままの、いわゆる熱処理をしない自然な琥珀です。

 

ブルーアンバーもレインボー・アンバーも約2,500万年前の、日本のケヤキに似た、琥珀の木(アルガロボ、Algarrobo)の樹脂で、ドミニカではこの木の子孫ガ現在も生存しています。そのブルーアンバーやレインボー・アンバーを、都会的なセンスと、日本一の品揃えで、今回お届けいたします。

 

バルト海やドミニカの琥珀は、地質学的な研究の結果、今から2,000万年から4,000万年前の琥珀の木の樹脂から生まれたものです。  因みに、日本の秋田・新潟地方の石油ガス田が、地質年代で言いますと、いわゆる新生代第三紀の地層に賦存しております事から、同じ様な年齢です。

 

その他、バルト琥珀(ロシア、ポーランド、リトアニア)やドミニカ或いはメキシコ産特有の透明度の高い黄色琥珀、赤色琥珀、また太古のロマンを秘めたたタイムカプセルと言われる花・葉っぱ・虫入り琥珀など、他では見られない種々の琥珀を取り揃えてお待ちしております。

 

様々な模様と色調の琥珀、時を超えた美しい輝きをお楽しみ下さい。

本物志向のあなたに、何時もお守りとしてお傍に、そして御家族の末代までの家宝として伝えて下さい。

 

(保存方法)

悠久のロマンとファンタジィを秘め、時を超えて神秘的に輝き続ける魅惑の琥珀も、本来は松脂ですから簡単に燃えます。 琥珀は地下に何千万年も眠っていた位ですから酸やアルカリに対して大変丈夫で、汗や脂をとる為に石鹸水で洗っても大丈夫です。  そして綺麗な柔らかい布やタオルでふいて下さい。 但し、若い琥珀のコーパルはアルコールや除光液に溶け、白く曇ります。

 

琥珀の弱点は、人間の皮膚と同じで、乾燥に弱いことです。 直射日光に何日も長時間晒しますと、表面に小さなひび割れが発生することがあります。

特にドミニカの虫入り琥珀は、何年も使用しないときは、水で湿らせて、ポリ袋に入れて置いた方が良いと思います。

 

また、琥珀の硬さは指の爪より少し硬い位ですので、砂などの硬いもので傷つきますから、気を付けて下さい。傷付いた琥珀は再研磨で元の様になりますので、ご安心下さい。 もし軽い傷が付いた場合には、#1000番程度のサンドペーパーで傷を取り、その後自動車のワックスで磨きますと簡単に直ります。

 

ペンダント・トップのバチカンなど、K18或いはシルバーのパーツの磨きには通常、街中の宝飾品店などでも買えると思いますが、商品名:ポリマール(研磨用つや出し布)を使います。  但し、琥珀やメガネは磨かないで下さい、曇ってしまい、後でバフ(仕上げの研磨)を掛ける必要が出てきます。 金や銀メッキなどでは、メッキがはがれて仕舞いますので要注意です。

2010年6月1日

 

 

『アート琥珀』 自由が丘

『琥珀屋』YAHOOネットショップ

有限会社 Amber Art, Inc.

152-0031 東京都目黒区中根2−18−15

Tel:03−3723−1783

Fax:03−3723−8307

Emailamber-art@nifty.com

 

著作・文責:
田中俊二、琥珀職人、専門は地質鉱物学と地球物理学
(石油・天然ガスの物理探査)

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